コラム

伊達物語Vol.1

2018年09月14日

2017年は、伊達政宗公誕生450年に当たり、色々な記念事業・記念品が企画されましたが、東北新幹線に乗って東京に行った時、「政宗公御膳」なる駅弁を食べました。

その駅弁は、おかず全てが政宗公にゆかりのあるものでした。

そこで、「コラム伊達物語」の作成を思いつき、「コラム伊達物語Vol.1」は、「伊達家ゆかりの地」をお送りします。

北から取り上げることにします。

1 北海道・伊達市
「亘理伊達家」14代当主邦成が戊辰戦争による領地没収にともない北海道に移住、現在の「伊達市」の地を開拓し、明治政府の推進する北海道開拓事業に大きな功績を挙げた。
 開拓団は、馬に引かせて畑を耕す道具を輸入する等新しい農業を実践し、他地域に先駆けてテンサイ(ビート)の栽培を行った。
 北海道伊達市と亘理町は交流が盛んで、亘理小と北海道伊達市東小は姉妹校で、今年の歓迎集会では、亘理伊達家初代当主にちなむ「成実ばやし」の演舞が披露された。

2 岩手・水沢

政宗公が大きな信頼をよせていた叔父留守政景。水沢はその長子宗利に始まる「留守伊達家」が藩政時代を通して治めた。

政宗公の家臣で東北キリシタンの代表者であった後藤寿庵が開削した「寿庵堰」は、現在も胆沢平野を潤し、岩手県一の米どころとなっている。

3 宮城・岩出山

政宗公は豊臣秀吉の領地替えにより天正19年(1591)、米沢より岩出山に居城を移した。

城の縄張り徳川家康が執行者となった。

仙台開府後は、四男宗泰に始まる「岩出山伊達家」が藩政時代を通して領した。

日本最古の学門建築「有備館」は必見。

また毎年9月第1土日には、「政宗公まつり」(宵まつり、本まつり)が開催され、本まつりでは約1000人の勇壮な武者行列(政宗らに扮した騎馬武者や家臣の甲冑武者)が商店街1㌔練り歩き歴史絵巻が繰り広げられる。
今年は姉妹都市愛媛県宇和島市の伝統芸能「牛鬼」が披露された。

4 宮城・仙台

慶長6年(1601)、政宗公は、仙台城と城下町の建設に着手し、「仙台藩62万石」の都仙台が開府された。

「仙台城址」、「瑞鳳殿」、そして政宗公の造営した桃山建築の粋・国宝「大崎八幡宮」は必見。

5 山形・米沢

伊達晴宗公、輝宗公、そして政宗公の三代にわたる居城。

政宗公はもちろん、その右腕とも評される「片倉景綱」や慶長遣欧使節の大使「支倉常長」もここで生まれた。

隣町の高畠町にある「亀岡文殊堂」(大聖寺)は、政宗公の崇敬を受け、岩出山に共に移る資福寺の古鐘を納めたとのこと。

境内には、「梵天丸」と「虎哉禅師」のコーナーがある。

6 宮城・亘理

政宗公の従兄弟で伊達家一の猛将「伊達成実」が慶長7年(1603)亘理城主となり、「亘理伊達家」は藩政時代を通して家中最大の領地を領した。亘理は、元祖「はらこ飯」の地として有名。

7 福島・伊達郡

伊達家発祥の地。

文治5年(1189)奥州合戦で源頼朝軍の一員として4人の子息を従軍させ、功があった朝宗公は、伊達郡を賜り、これを機に「伊達」の姓を称し伊達宗家初代となった。

現在、福島県伊達市観光PRアニメ「政宗ダテニクル」がYouTubeで無料視聴でき、その影響での観光客が急増している。

8 愛媛・宇和島

豊臣家と徳川家の決戦の場となった大坂夏の陣を目前に控えた慶長19年(1614)12月、政宗公の長子秀宗公に「伊予宇和島10万石」が与えられ、宇和島藩が創設された。重要文化財の「宇和島天守」は必見。

以上