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2017年 6月 7日 ロイヤー・スズキのメディカル雑談十選Vol.3 「大腸がん」

「メディカル雑談十選」Vol.3は「大腸がん」です。

1 「大腸がん」の発見
 大腸がんによる年間の死者は、5万人を超えています。男性では、肺がん、胃がんについで死者数が多いです。
大腸がんは、大腸内視鏡検査で発見されます。
下血や腹痛等の自覚症状が出てからの場合ですと、がんも相当進行し、
リンパ節への転移はもとより肝臓や肺に転移していることが見られ、進行がん、ステージⅣとなります。
他方、便潜血検査つまり検便で陽性になり、その後に大腸内視鏡検査を受けた場合、
がんが粘膜下層あるいは固有筋層までにとどまっている場合は、早期がん、ステージⅠとなり、
固有筋層を超えてリンパ節転移がない場合は、ステージⅡとなります。
リンパ節転移がある場合は、ステージⅢとなり、リンパ節への転移の数で、ステージⅢaないしステージⅢbとなります。
なおがんが粘膜の中にとどまっている場合は、ステージ0となります。
この場合、がんを上皮内新生物といい、他のがんは、悪性新生物といういい方をします。 
 大腸も、盲腸から時計回りで上行結腸、横行結腸、下行結腸、S状結腸、直腸があり、それぞれでがんが発症します。
直腸がんの場合、人工肛門(ストーマ)装着の可能性が出てきます。

2 対処法1
 がんが、粘膜の中にとどまっているステージ0の上皮内新生物の場合は、本当に早期発見であり、
大腸内視鏡でがんを切除することで足ります。

3 対処法2
 がんが、粘膜下層あるいは固有筋層に達している場合ないし固有筋層を超えている場合は、
がんがある所の上下10㎝の大腸を切除して縫い合わせ、更に大腸の外のリンパ節を切除することになります。
手術方法としては、従来は開腹手術が多かったですが、最近では、患者の身体へのダメージを少なくするために、
腹空鏡(下)手術が多くなっているようです。これは、お腹の4隅に4ヶ所の穴を開けて、
そこから腹腔鏡(腹腔内をのぞき見る器具)を入れて、モニターを見ながら大腸の切除縫合をし、
臍下を6㎝切ってそこから切除した大腸やリンパ節を取り出す方法です。
開腹手術と異なり相当高度な技術を要しますが、患者の身体的負担が少ないため、近年相当広まってきたようです。
術後の経過が良好であれば、術後10日前後で退院となります。
もっとも吻合部狭窄症による通過障害、つまり便秘それに伴う腸閉塞の心配ありますので要注意です。

4 化学療法
 摘出した大腸やリンパ節等の組織検査の結果(術後1ケ月以内に判明)、
リンパ節転移や肝転移、肺転移が認められるステージⅢないしⅣの場合は、抗がん剤の投与が必要になります。
元日ハム監督の大島康徳氏は、ステージⅣで、現在入院して抗がん剤の投与を受けているそうです。
ところで最近の研究では、大腸を下行結腸以下の左側とそれ以前の右側とを分けて、
RAS遺伝子に異常がなくて左側にできたがんには抗EGFR抗体薬を、
右側のがんにはRAS遺伝子の有無に関係なく抗VEGF抗体薬を使うことで、
効率的な治療ができる可能性が高いことが分かってきました。
大島元監督の平癒を願うばかりです。

 

5 検診の重要性
 なお最近、音楽グループ「チューリップ」のリーダーでボーカルの財津和夫氏が大腸がんを患っており、
予定されていたコンサートが中止になったことが報道されました。
腸閉塞で入院していたが、精密検査の結果、大腸がん(下行結腸がん)であることが判明したとのことです。
検診を受けていれば、腸閉塞等の自覚症状が出る前に大腸がんが発見されていたのではないかと思う次第です。      

以 上 




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