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2017年8月25日 ロイヤースズキの面白事件ファイルVol.1ー被告の年齢は140歳?

暦を過ぎコラムニストになろうとしているロイヤー・スズキです。
今年度で弁護士稼業24年目に入りました。もう少しで四半世紀になります。
そこで、今まで遭遇した興味深い事件をご紹介することを思いたちました。
タイトルは「ロイヤー・スズキの面白事件ファイル」です。
記念すべき「ロイヤー・スズキの面白事件ファイルVol. 1」は「被告の年齢は140歳?」です。

1 宮城県内のとある田舎町の商店街の土地を相続した方が、その土地を売りたいが、登記簿を見ると、
所有者である明治初年生まれの曾祖父が、明治35年に地上権設定登記をしているが、
この地上権設定登記を抹消するためにはどうしたらいいでしょうかと相談に見えました。 

2 いろいろ事情を尋ねると、地上権者の肩書地で町役場に住民票や除票を取寄せ申請しても取寄せできず
「不在住証明書」しか貰えず、従って、戸籍謄本も取寄せできず、相続人の探索も出来ないということで、
司法書士に相談しても妙案がなく、どうしたら地上権設定登記を抹消することが出来るか頭を抱えているとのことでした。

3 そこで思案の末に、登記簿上の地上権者を肩書地を住所にして被告として、
地上権設定登記抹消登記手続請求訴訟を提起することにしました。
請求原因は、地上権の存続期間満了でした。
問題は訴状の送達です。
特別送達はおよそ不可能ですから、「不在住証明書」を証拠として公示送達の申立てをしました。
しかし、明治35年の地上権設定時に被告が25歳だとすると、25+9+14+63+29で、
被告の推定年齢は140歳になります。
被告が死んでいる証拠はないとしても、常識的には死亡しているだろう者を被告とする訴訟を
裁判所は受け付けてくれるだろうかと心配しました。
しかし、案ずるより産むが安しで、裁判所は受け付けくれて、ただ公示送達の前にあらためて所在調査を指示され、
報告書を提出した後に第1回口頭弁論期日が指定されました。
ここに来て漸く行けると感触を掴むことが出来ました。
思えば、本件訴訟では、所有する土地に設定されている古い地上権設定登記を抹消することが目的であり、
地上権自体も実際には行使されていないので、地上権設定登記が抹消されても、
被告サイドとしては痛みがないケースであることが考慮されたのかなと勝手に考えました。  

4 第1回口頭弁論期日では、被告不在のまま簡単な証拠調べが行われて結審して、
判決が言い渡されて、2週間後に確定証明書を貰い、
めでたく抹消登記手続きの申請をして、抹消登記手続きが完了した次第です。

以上



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